車を壊されました。賠償してもらえる様子はありませんが、修理代の支払いを求めたいと思います。
自宅近所に月極駐車場を借りています。駐車場の近くに住んでいる、見ず知らずの男性(72歳無職)に深夜、車を壊されました。
修理の見積り額は142万です。男性はその場で警察に逮捕されました。男性は妻と二人暮しですが近隣の付き合いもなく自治体にも入っておらず、夫婦を知る住人からは、「まともな話は出来ない人たち」と言われました。
当然相手方からは何の連絡もありません。妻に会おうと思いましたが無理でした。逮捕時の様子は、被害妄想のような意味不明なことを口走っており、精神状態に問題があるようでした。
周囲の聞き取りからは、数年前から暴れる、大声を出す、物を壊す等の問題行動はあったようですが精神科にはかかっていないようです。市の福祉課の介入はあります。
家は持ち家、年金生活ですが60歳ぐらいまでは会社勤めをしており、お金に困っている様子はありません。娘が一人いますが十数年前に突然姿を見なくなったそうです。
周辺の状況から、今回のことに関して相手方からは賠償してもらえる様子はまったくありませんが、修理代の支払いを求めたいと思います。
(質問no.53 お名前:田村さん 兵庫県)
任意での支払いが無いのなら、訴訟と差押えを。ただし・・・、
田村さん、はじめまして。サイト管理人の北条たかとです。
お金に困っている様子はありません。
まずは内容証明郵便を使って請求を出しましょう。
その上で任意で支払いが受けられれば良し、受けられなくとも、いずれにせよ訴訟の前に一度は請求は出す必要がありますので。
修理代の支払いを求めたいと思います。
任意で支払いを受けられない場合は訴訟を提起する事になります。その上で権利義務関係を確定し、差押えをしましょう。
お金に困っている様子はありません。
財産状況は文面からでは把握するのに限界はありますが、現金そのものに強制執行をかけることもできますので、訴訟や財産状況の把握、差押え手続き等を弁護士に依頼すべき事案だと考えます。
家は持ち家、年金生活ですが
法的には年金受給権そのものを差押える事はできませんが、一度現金化されたものを差押える事はできます。このあたりは差押えのタイミングが重要です。
又、一度の差押えで全額回収できなくとも、複数回差押えする事は可能ですので(実際、年単位の差押えで数百万円を回収した事例もあります)、成功報酬でやってくれる弁護士を探して下さい。
まともな話は出来ない人たち
精神状態に問題があるようでした
ただし、いわゆる心神喪失(精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態)であるならば、刑法と同様、民法にも賠償責任を問えない旨の定めがありますので、この点は正確な事実関係の把握と請求の際の注意が必要です。
特に訴訟を提起した際、相手方がそのような主張をしてくる事が考えられますので、この点も含め(最終的には弁護士費用との費用対効果になりますが)弁護士への依頼の検討をされる必要があると考えます。