弁護士・法律事務所に相談を申し込む前に




最近、とある媒体で久坂部羊(医師・作家)氏が興味深いコラムを書かれていました。

病院がまちがったことをしたら許されないが、患者はまちがったことをしても許される、という風潮が蔓延しているのではないか。一部の不心得な自称社会的弱者がこれを悪用し、理不尽な要求を押し通そうとする。

又、別の回のコラムでは

医療裁判を専門にする弁護士に会う機会があった。最近の依頼人について聞くと、やはりクレーマーが増えているとのことだった。だから相談件数の半分以上は、訴訟を思いとどまるように説得するのが仕事だという。

当人は医療被害を受けたと主張するが、弁護士から見て、とても裁判にならないものが多いらしい。明らかに患者側の思い込みや、致し方のない合併症、現代の医学では不可能な要求などだ。

彼らに共通するのは、自分には甘いが、他人には厳しいということ。だから、弁護士にも常に自分の都合を優先させる。約束もなく訪ねてきたり、長々と電話をして「今すぐ返事がほしい」と言ったり、いきなり段ボール箱いっぱいの資料を送りつけてきたり。そしてすぐに対応しないと、「やる気がない」「おまえは医者の回し者か」などとののしる。

彼らは、弁護士はみんな自分の味方で、悪い医者をやっつけてくれると思い込んでいるのだ。だから、少しでも期待に反すると、感情的な行動に走る。(引用コラム・【断 久坂部羊】MSN産経ニュース)




など、現在の法律相談の現場にも少しずつ蔓延してきている現象を、医療の現場での現状にて端的にまとめられています。

これらの文章は、これからあなたが相談に行こうとされている弁護士さんからの回答で、ひょっとするとあなた自身が望んでいない回答が 来た場合の事を想定して読まれると良いと思います。

自分が悩んでいる事案に関して、弁護士が「あなたにとって不本意な回答」をしてきた時、あなたに嫌がらせをしようとしているのか?又は相手方に有利な判断を「あえて」しているのかという事です。

勿論、答えは否でしょう。(その弁護士が悪徳で無い場合を除いて。どういった法律家が悪徳か?の判断は当サイトコンテンツを参考にして頂ければ幸いです)

あなたにとって最適な法律的見解、最良の手続き方法が、必ずしもあなたが望むものと一致する訳ではないという事を覚悟して(少なからず念頭には入れて)相談をする事が望ましいでしょう。