海外在住の日本人同士の不倫で慰謝料請求をする場合、日本の法律を基準にする事はできますか?




はじめまして。私は、海オーストラリアで小さなお店を経営している一児(2歳)の母です。

5,6年前、海外で私より19歳年上の日本人男性に出会いました。その人はVISAコンサルタントで既婚者、子供は3人いました。私は彼にVISAの以来をして知り合ったのです。

彼は外食が好きで良いレストランがあるからと、私と私の友達を連れてよく食事に行きました。そのうち、二人で行くようになりコンサルタントと依頼者という立場ではなく、何でも話せる飲み友達のようになり、多い時は週5日ほぼ毎日のように一緒に飲みに行くようになりました。

私は毎日のように出歩いていて大丈夫なのかとよく尋ねていましたが、彼は「家庭内別居中」「もう離婚するから」など、家庭内の問題も話していて、そのうち、うちに毎日のように泊まりに来るようになりました。

そんな生活が1年近く過ぎ、私ははっきりしない彼に「こんな生活はおかしい」「離婚しないなら、別れよう」「離婚が成立したら、戻ってくればいい」と、離婚してほしいと望んだことはありませんでしたが(この頃私自身、彼との結婚は考えていなかったので)、このままでは良くないと思い、離婚する気がないなら別れると言いました。

彼は時間が欲しいと言い、少しの間この話をするのをやめ、会うのをひかえていました。一ヶ月ほどたった後、彼は少しもめたが離婚が成立したと言ってきたので、私は安心してまたもとの生活をしていました。

そのうち、彼は子供がほしいと言い、なかなかできない私に病院に行ってみようとすすめ、一緒に病院に行きました。彼は真剣になぜ子供ができないのかドクターに聞き、ドクターの言葉をしっかりメモしていました。それから数ヵ月、プロポーズされましたが断りました。

理由は、離婚したにも関わらず、まだ家を出ずに私のところには泊まりに来ているだけで、着替えをしに帰ったり週末は子供と過ごすといった2重の生活をまだ続けていたからです。

なぜ家を出ないのかと尋ねると「家が売れるまで修理業者が来たり、元嫁が週末いないから子供の面倒をみている。家が売れたら、元嫁は子供を連れて日本に帰る」と。

一番下の子は男の子(当時6歳)で彼は可愛がっていて、息子は連れてくるつもりだったようで、私の家に連れてきたり食事したり、遊びにいったりしました。

彼が家を出ない理由がまさか、離婚していないからとは夢にもおもいませんでした。6歳になる息子は言葉もしっかりしゃべれるし、私と遊んだことなど、元嫁に話すだろうと考えていたので。

離婚していないのがわかったのは、私が妊娠してから。彼の妻がでてきて、離婚なんてそんな話知らなかった…と。

私は産もうと決め、彼ともめながらも毎日働いていて、仕事以外の時間はケンカして泣いて…妊娠4ヵ月が近づいてきてるにもかかわらず、「おろしてくれと」頼まれたりもしました。

終いには、産むなら「日本に帰ってほしい」とか、「子供は私達にも親権がある。子供を取られたくなかったら帰ったほうがいい」と、彼の妻までもが脅すようになりました。

私はお店を始めて3年目の頃で、ようやく起動にのりはじめたところで、騙されたうえ、居場所まで奪ってやろうとする彼が許せなくて、現地の弁護士に相談しました。

ひとつ目の弁護士には騙されたようなかたちで、合計$8000ぐらい支払ったのに何も結果を出さず、無駄な話し合いの料金を請求され続け、友人に良心的な弁護士を紹介。

それでもオーストラリアでは、私は何もできず、出産前の病院の費用から、出産費用、出産後必要な物も何もしてもらえず、今現在子供が2歳を過ぎても 、彼は一切の責任をとっていません。

出産にかかった費用以外に、養育費、慰謝料も支払うべきだと彼に怒りをぶつけても、「これは詐欺罪とはちがうから!!オーストラリアで起きたことだから、日本の法律では裁けない」と開き直る始末。

本当になにもできないのでしょうか?泣き寝入りするしかないのでしょうか?

子供を産んだことは全く後悔していませんし、今は子供がいてくれて幸せに思っていますが、本当に悔しいです。

(質問no.762 13.06/09 お名前:竹内さん 兵庫県)




残念ですが、できません。

竹内さん、はじめまして。無料法律相談ネット・サイト管理人の北条たかとと申します。

その人はVISAコンサルタントで既婚者、子供は3人いました

泣き寝入りするしかないのでしょうか?

まず、仮に日本法の考え方でいくと、既婚者と不倫をしている時点で、慰謝料請求等の請求を受けるのは竹内さん側になります。

日本の法律では裁けない」と開き直る始末。

本当になにもできないのでしょうか?

日本では、準拠法(どこの国の法律が適用されるか)について「法の適用に関する通則法」という法律により、不法行為に基づく損害賠償請求権は不法行為及びその結果が発生した土地の法律によると定められています。()

ですので、今回のケースの場合はオーストラリアの法律に則り処理される事になります。

既述の通り、今回のケースでは仮に日本法が適用されたとしてもそもそも慰謝料請求権は発生してこないと考えられますが、あとはオーストラリアの法律でどういう事が請求出来るか(又は請求されるか)にかかってくるでしょう。

ひとつ目の弁護士には騙されたようなかたちで、合計$8000ぐらい支払ったのに何も結果を出さず

又は、オーストラリアの法律ではどうしようもないという可能性もあるでしょう。ご自身でも現地の法律が結局どういう仕組みになっているかをある程度把握される必要があります。

友人に良心的な弁護士を紹介。

この良心的な弁護士さんに、法律的にはどうなるのかきちんと聞く事をお勧めします。

出産にかかった費用以外に、養育費、慰謝料も支払うべきだと彼に怒りをぶつけても

尚、参考までに日本法が適用されたと仮定した場合でも、今回の場合、出産費用は折半、養育費に関しては認知を受けていなければ請求できず、慰謝料請求は出来ないと考えます。(慰謝料請求に関しては、逆に相手方配偶者から請求を受ける形になります)