ナイフ所持で警察に補導されました。退学処分を言われていますが、不当ではないでしょうか?




県立高校1年の子ですが、刃渡り7cmのナイフ所持で警察に補導されました。

3日間の取り調べを受け、学校にも通報が行きました。学校では警察に捕まったことにより、退学処分にすると言っています。

確かに、捕まり怒られましたが、家庭裁判所へ書類は送検されると思いますが(警察からは何の説明もありません。)起訴とか少年院送致や、罰金とかまではないはずです。

だとすると、退学にする根拠になる、禁固何年などの罪の確定は無いので、退学処分は不当となり、退学処分を撤回する方法や、最終的に、学校側との裁判となったときには、勝てるかどうか教えて貰えないでしょうか?

尚、月曜の夜には退学手続きをするように言われています。

(質問no.54 お名前:上路さん 青森県)




一概に不当とは言えません。現在までの素行とも関連があります。

上路さん、はじめまして。サイト管理人の北条たかとです。

退学処分にすると言っています。

「言っている」というのが、自主退学の勧告の事なのか、強制退学なのかがまずポイントです。

単に自主退学をするように言われているとの事であれば、必ずしもそれに応じる義務はありません。何とかこれまで通り籍を置いてもらえるよう謝罪をしていく手段も考えられなくはありません。

しかし、強制退学という事であれば事情が違います。これは校長が自身の権限で行う「強制的な処分」だからです。

起訴とか少年院送致や、罰金とかまではないはずです

退学にする根拠になる、禁固何年などの罪の確定は無いので、

強制退学の場合の根拠は「罪の確定」ではありません。学校教育法(および学校教育法施行規則)です。

学校教育法では、校長や教員が教育上必要があると認められる場合に生徒に懲戒を加える事ができると定められているのです。(簡単に解説する為にざっくりと文章にしました)

この懲戒には法律的な処分も含まれ、退学は校長の権限で行えるものとしてこの中に含まれています。




退学処分は不当となり

不当かどうかは退学処分が合理的な判断の範囲内であるかどうかにかかってきます。

例えば、過去にも問題を起こしていたり学校側から指導を受けているような事実がある場合は、退学処分も学校側の合理的判断であるとされる可能性は高くなるでしょう。

家庭裁判所へ書類は送検されると思いますが起訴とか少年院送致や、罰金とかまではないはずです

退学にする根拠になる、禁固何年などの罪の確定は無いので、

また、送検も決して軽いものではなく、起訴されなければ良いとか、罪が確定されなければ良いという問題でもありません。充分、憂慮すべき事柄です。

退学処分を撤回する方法や、

これについては既に述べたとおり、自主退学の勧告なのか、校長権限で行われる強制退学処分なのかで考え方が分かれます。

強制退学の場合の処分の合理性も、文面に書かれていない部分(過去にも問題等を起こしていないかどうか)も重要になってきますので、頂いた文面からだけでは判断できません。(厳密に言えばまだ処分は為されていない模様ですから撤回というのも少しニュアンスが違いますが)

学校側との裁判となったときには、勝てるかどうか

これについても同様です。

今回の問題が初めて起こした問題でいきなりの強制的な退学処分という事であれば、争う価値は出てくると思われますが、過去にも同様の問題を起こした上での今回の事態というのであれば合理性を認められる割合は増えてくるでしょう。