業務委託契約書にサインし独立しましたが、退職を考えています。契約書を見て頂きたいです。




2年前、給食施設で社員として働きながら居酒屋でアルバイトをして家族3人で生活していました。

ある時、2店舗ある居酒屋の内の1店舗の店長が退職するにあたって社長から「独立しないか」と話を持ちかけられ、家族の反対を押し切って独立をすることに。

そのときに交わした話では

(1)「過去の売上データは前任者が持ち去って見せられない」
(2)「雇用保険や労災保険はしっかりやる」
(3)「今の給料通り(手取り30万)と約束は出来ないがそれ以上稼げるように努力する」

ということで「業務委託契約書」にサインをして独立。給食施設は退社しました。

それから2年間、売上は思うように伸びず借金ばかりが増えたこと(最初の1年は(3)のような努力は見られませんでした)、確定申告等がずさんに管理されていたこと、(1)にあった売上データ(口上の予測データより大幅に下回ったもの)が前任者に持ち去られていなかったことなどから社長に対する信用がなくなり、この度退職をすることになりました。

その際、(2)の雇用保険など一切入っていない。契約書に、退職するには90万円支払う義務などが書かれていることなどから、さらに借金が増えそうな状況です。

ぜひ一度契約書を見て頂き、少しでも有利に退くことができればと思います。

(質問no.596 12.07/13 お名前:佐藤さん 神奈川県)




無料相談では対応してもらえない事案でしょう。

佐藤さん、はじめまして。無料法律相談ネット・サイト管理人の北条たかとと申します。

業務委託契約書」にサインをして独立。

業務委託というのは雇用ではありません。業務委託をした場合は、佐藤さん自身もイチ業者(自営業者)として扱われ、業務委託契約によって業者同士の契約をしていると考えると分かりやすいでしょう。

この度退職をすることになりました。

その為、退職という概念は当てはまりません。業務委託契約を止める(業者間の契約を取りやめる)という意味合いなら分かりますが。

雇用保険など一切入っていない

業務委託契約は雇用契約ではないので、問題はありません。事業者の扱いになりますので、労働者が対象の労働基準法や労災関係も全て適用除外になります。

契約書に、退職するには90万円支払う義務などが書かれていることなどから、

ぜひ一度契約書を見て頂き、少しでも有利に退くことができればと思います。

既述の通り、頂いたメール文面が事実そのままを表しているならば雇用契約ではないので、退職の概念がありません。

仮に雇用契約である場合、退職時に金銭的負担を貸すことは出来ませんが、業者間の契約の場合は可能です。

とは言え、契約の名称が何であれ、実態が労働(雇用)であれば労働者として扱われますので、契約書のチェックだけでなく、業務の実態も詳細に相談される必要があると言わざるを得ません。

そうなってくると、基本的には無料相談の範疇を超えてしまう事案ではないかと考えます。