自分所有の土地から越境し隣宅屋根に干渉している枝葉の法律的扱いについて




自分所有の土地(ほぼ崖)から越境し崖下に住むA氏宅屋根に干渉している木の葉と枝について。
※質問は●部分です。

引っ越し当初、A氏に家と土地を貸しているB氏から伐採要請あり、過去に一度業者に依頼し当方負担で伐採した経緯あり。

その際に、初回のみ私もちで伐採を行うが、葛なので延びるのが早く毎年業者をいれるのは金銭的に無理だし根絶も不可能、

崖なので安全面から私個人が伐採するのも無理、邪魔だったら勝手に切って欲しいとB氏に確認したもの。

その後また、崖の中腹から生えている木の枝が屋根に干渉していると伐採要請がきたもの。

再度、依然申し上げた通り初回のみ行ったが自分では伐るのが難しい為B氏の自由に切って構わないと回答。

B氏からは今後枝で屋根が傷むであろうから切れと勧告が止まない上、自分が業者を斡旋する、切らなければ伐採業者に頼み請求書を送る、屋根が傷んだら修繕費も貰いたい、更に崖の木が災害などで落ちてきて損害を被ったら賠償請求するとの発言。

自分所有の木なので自分に管理義務が出るのは解るので、自分の敷地内(崖の上)から手が届く範囲でできる限りの管理は行っているし、落石や枯れ木が落ちないよう小まめに手入れをしている。

業者からは崖の斜面なので下手に木を切ると根が弱り地滑りを起こす可能性もあると言われ手を出したくない。もし切って地滑りが起きた場合、切れといったB氏が損害請求もしてくるのではと不安。

そもそも初回伐採時に今回限りと断っているので話が違う。

A氏宅の屋根やB氏所有の土地の中のことはB氏にも管理責任や義務が発生するので、私のみが100%管理し費用を支払う事の妥当性に疑問を感じる。

●物理的に木を切るのが難しい場所、かつ他人の敷地内に入ってまで私が伐採管理する義務はあるのですか?(A氏宅の屋根に干渉している枝を切るには脚立・梯子等で屋根の上に登らないと不可能)

●正直支払う気がないのですが、自分が承認していない伐採請求書に支払い義務は発生しますか?

●もし支払うことになったら、自分は今後引っ越すまでB氏の土地建物の管理費や整合性不明の修繕費を払い続けなくてはならないのでしょうか?

何卒ご助言をよろしくお願いいたします。

(質問no.797 22.10/10 お名前:前田さん 神奈川県)




所有者の責任で処理する必要があります

前田さん、はじめまして。無料法律相談ネットの北条たかとです。

引っ越し当初、A氏に家と土地を貸しているB氏から伐採要請あり、過去に一度業者に依頼し当方負担で伐採した経緯あり。

法律上の規定では、隣の土地に干渉した植物の枝葉は、その所有者の責任で伐採等の処理をしなければいけません。

(逆に、自分の土地に伸びてきた枝葉を勝手に斬ると法律違反になる為、できないのですね)

ですから、隣の方は前田さんにその伐採を頼むことができるのです。

それ以外では、話し合いにて隣の人が業者に依頼して処理し、その料金を前田さんが負担するという形でもOKです。

(伐採等の処理を業者の頼む場合は、その料金を所有者が負担しなければいけません。その際の料金に疑問があれば、それに関しては朝廷や訴訟で決着をつけるという事になります)

物理的に木を切るのが難しい場所、かつ他人の敷地内に入ってまで私が伐採管理する義務はあるのですか?(A氏宅の屋根に干渉している枝を切るには脚立・梯子等で屋根の上に登らないと不可能)

あります。

ご自身でやるか業者に依頼するかは問題ではなく、法律上の義務として、処理しなければいけないという事ですね。

正直支払う気がないのですが、自分が承認していない伐採請求書に支払い義務は発生しますか?

これに関しては既述の通り、調停か訴訟で決着をつけるという事になるでしょう。

(今回のケースに限らず、当事者間で話し合いがまとまらなければ調停や訴訟になりますし、その事自体は制度上止むを得ないでしょう)

もし支払うことになったら、自分は今後引っ越すまでB氏の土地建物の管理費や整合性不明の修繕費を払い続けなくてはならないのでしょうか?

「もし」ではなく、現状伺う限り法律上の義務はあります。前田さんの隣地に誰が来ようがこの点に変更はありません。

ただし、実際に土地を見て見なければ分からない点等もあるでしょうから、どうしても語義が消えない場合は、弁護士に依頼し、直接現場に来てもらい、見てもらった上で判断&説明してもらう事をお勧め致します。