印刷の仕事の料金を請求しても半年間支払いがありません。法律的に何か執れる手段はありますか?
宜しくお願いします。
昨年の6月に得意先の紹介で個人で霊苑を経営されている方を紹介頂きました。
見積提出後、印刷の仕事をして16万円の売上を請求しました。しかし翌月の支払を墓地が売れていないとの理由で待ってくれとの事でした。その後月ごとに定期連絡を入れておりますが連絡が取れないか、とれても同じ返答でした。
半年が過ぎたので、私もしびれをきらし督促状を持参し話合いをしたいので連絡をくださいと事務員のかたにお願いいたしましたが何も連絡がない状況です。
相手が高齢で耳が遠く遠方だと言うこもありちゃんとした話が出来ないのですが、法的に何か取りかかれる方法がありますでしょうか?
(質問no.345 12.02/08 お名前:安達さん 香川県 消費者問題カテゴリ)
当サイトからの回答
幾つかあります。
安達さん、はじめまして。無料法律相談ネット・管理人の北条たかとと申します。
>法的に何か取りかかれる方法がありますでしょうか?
幾つかあります。ご自身で行うのか、弁護士等の法律専門家に依頼するのか、どの程度費用をかけても良いのか、強制力の有無は等の幾つかの理由で選択されれば良いでしょう。
内容証明郵便を送付する
正式に請求を出したい場合は、基本的にはこの内容証明郵便を使います。これはご自身でも作成できますし(書き方が分からない場合は一般の書店で書式集を参照して下さい)、法律専門家に依頼して作成してもらう事もできます。
専門家に債権回収を依頼した場合も、まずはこの内容証明郵便を最初に送付する事が多いです。これにより相手の出方を探る意味合いもあります。
少額訴訟、簡易訴訟制度を利用する
対象金額が16万円程度ですので、事実関係そのものに争いが無く、各種証拠が揃っている場合に利用でき、1日で審理が終了する少額訴訟を提起します。
尚、相手方が少額訴訟制度での審理を拒否した場合には簡易訴訟に移行します。
これらの訴訟も提起するための訴状はテンプレートとして裁判所に備え付けられていますし、金額面から見ても充分にご自身で行う事ができます。
ご自身で行う事ができない事情があったり、法律専門家に依頼したい場合は、簡易裁判所での訴訟手続きの代理人も努める事ができる認定司法書士さんに依頼されるのが良いでしょう。
支払督促を使う
契約書等の債権債務関係を証明する事のできるものを持参して簡易裁判所に対して申し立てます。この手続きについてもご自身で行う事もできますし、法律専門家に依頼されても言いですが、仮に依頼されるのであれば、これも金銭的な面から見て認定司法書士さんをお勧め致します。
相手方が2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所がその支払督促による仮執行宣言をしてくれます。(ざっくりと言えば相手方に対して差押えができるという事です)
因みに、2週間以内に相手方が異議を申し立ててきた場合は訴訟に移行します。
仮差押え
これも支払督促と同様、裁判所に申し立て相手方の財産を差押える事ができるるものですが、申立て時に仮差押えをしなければいけない理由等を説明しなければならず、面倒な場合は同じく認定司法書士に依頼される事を検討されるのが良いでしょう。
>督促状を持参し話合いをしたいので連絡をくださいと事務員のかたにお願いいたしましたが何も連絡がない
一般の方が作成した請求書では支払わなかったケースでも専門家の名前が入った書面を送付すると支払いに応じるケースも多くあるので、今回のケースではまず法律専門家に内容証明の作成を依頼されるのがお勧めです。
金額的な面や、送付後に事態が改善されなかった際の事を考慮して、認定司法書士さんに手続きを依頼されるのが良いでしょう。事務所によりまちまちですが、¥20,000〜¥30,000程度の料金です。
>法的に何か取りかかれる方法がありますでしょうか?
以上の中から、今回の事例で相応しいと思われるものは、認定司法書士さんに依頼し、内容証明にて請求をし、それで事態が改善しない場合は少額訴訟を提起されるのが良いのではないかと考えます。
回答者 : サイト管理人 北条たかと この回答者の詳細はこちらをクリック