姪が、世話をしていた祖母の預金を勝手に引き出したかも知れません。取り返せますか？
先日、祖母が他界しました。財産の相続は、子供である私の父と父の姉の2人です。（配偶者の祖父は既に亡くなっています）
祖母は車椅子生活で、施設に入居しており、私の両親とは離れて生活していました。祖母の世話は、施設の近くに住んでいる姪っ子の女性がヘルパーの経験があることから、彼女にお願いしていました。
昨年くらいから、祖母は外出することが困難になり、彼女に通帳を預けていたようで、施設で必要なものの出金をお願いしていたようです。
先日祖母が亡くなったことで通帳の残高を確認すると、ほぼゼロの状態でした。入出金状態を確認すると、施設での必要経費以外を毎月頻繁に出金していました。
最初は「知らない」の一点張りでしたが、問い詰めていくと、ようやく「おばさん（祖母）があげると言った」と…ただ、遺言書も公正証書もなく、祖母が亡くなった今は死人に口なし状態で、本当なのか分かりません。
他の通帳や宝石類なども「あげる」と言われたそうで…このお金を取り戻す方法はありますか？
しかも、このお金を引き出す際、自分の母親を連れて行き、祖母の代わり（なりすまし？）お金を引き出したとのこと。委任状などでお金を引き出したわけではないようです。
昔からお金にうるさく、葬式代くらい自分で出すからと言っていた祖母なので、「あげる」と言ったこと自体も信じられません。
宝石類はともかく、預金分について返却してもらうことは可能でしょうか？
（質問no.647 12.09/01 お名前：西岡さん 広島県 遺言・相続カテゴリ）
当サイトからの回答
訴訟を提起する事になるでしょう。
西岡さん、はじめまして。無料法律相談ネット・管理人の北条たかとと申します。
＞「おばさん（祖母）があげると言った」と
＞預金分について返却してもらうことは可能でしょうか？
贈与があったかどうかをポイントとして、不当利得の返還請求の為の訴訟を提起する事になると思われます。その場で贈与があったかどうかを争う事になるでしょう。
＞施設の近くに住んでいる姪っ子の女性がヘルパーの経験があることから、彼女にお願いしていました。
とはいえ、通常、生前の被相続人のお世話は相続人がやるべき事である所、法的な利害関係の無い人間に日常的なお世話をやらせていた訳ですから、療養看護型の寄与分に準じて、その分の介護費用相当分が認められる可能性も考慮しておいた方が良いでしょう。
療養型の寄与とは、被相続人との関係性に於いて、通常期待される程度を超える特別の寄与があった場合に認められるもので、介護報酬基準額と看護日数から計算されるものです。
そうした事を踏まえ、仮に返還請求の為の訴訟を起こし、返還が認められる場合でも全額の返還までは認められない事を考慮しておいた方が良いでしょう。
＞通帳の残高を確認すると、ほぼゼロの状態でした。入出金状態を確認すると、施設での必要経費以外を毎月頻
＞繁に出金
あとは、引き出されていた額がどの程度であるかと言った現実的な金額の問題であると考えます。
回答者 ： サイト管理人 北条たかと この回答者の詳細はこちらをクリック