伯父と父の間で交わされた「曾祖母の墓を守る文書」がある様なのですが、この文書は有効なのでしょうか?
お世話になります。
父が生前叔父と約束した問題で悩んでおります。
曾祖母(亡)
|
祖父(亡)−祖母(亡)
|
伯父
叔母(亡)
父(亡)母(亡)
|
私
妹
妹
祖父が無くなった後、祖母を父が引き取りました。父が無くなった後、祖母を私が引き取りました。祖母の実家は曾祖母だけでしたので絶家しています。そのため生前叔母が曾祖母の養女になりました。
さてご相談ですが、曾祖母のお寺とは宗教も違うので生前祖母と相談し、曾祖母のお骨を当家の墓に合祀するよう公正証書遺言を作成しました。
祖母の実家は絶家していますので、そのほうが曾祖母の供養が疎遠にならずに済むと考えました。
祖母が亡くなりましたので曾祖母のお寺から遺骨を引き取ってきたのですが、祖父からクレームがありました。
以前伯父と父の間に曾祖母の墓を守る約束がありそれを破れば数百万の現金を伯父に渡すことになっており、文書にして保管している、父との約束だが息子の私も引き継がなくてはならないと言うのです。
生前祖母と相談して行動していることも話したのですが近年祖母が高齢で朦朧としていることが多かったので私から丸め込まれた程度にしか受け取っていないようです。
また、曾祖母の実家の宗派が変わることにも抵抗があるようで、頑として受け付けません。伯父の長女が曾祖母のお寺の親類筋に嫁いでいますので伯父の顔が立たないということもあろうかと思います。
この際公正証書遺言で強引に押し切ろうかとも思いますが伯父と父の間に交わされた文書が気になります。この文書は有効なのでしょうか。
そもそもこの文書の存在すら知らなかった私に義務があるのでしょうか。
よろしくお願いします。
(質問no.275 お名前:田中さん 福岡県 遺言・相続カテゴリ)
当サイトからの回答
一身専属の契約だと思われますが、契約の存在が事実かの確認を。
田中さん、はじめまして。サイト管理人の北条たかとと申します。
>曾祖母のお骨を当家の墓に合祀するよう公正証書遺言を作成しました
そもそも祭祀財産は相続財産としての扱いではなく、そのものの管理方法に関しても法律上の規定は無い為に、主にその地方の慣習等を基準に自由に取り決めをして問題無いものです。
>伯父と父の間に曾祖母の墓を守る約束がありそれを破れば数百万の現金を伯父に渡すことになっており、
当事者間の自由である為、このような契約が為されていたとしても当事者が存命である場合は有効となるでしょう。(ただし、契約をしていたのであれば、違約金の額面は数百万といった曖昧な額ではないですし、そもそも、数百万の違約金支払い義務を負ってまで契約をする意味は無いと思われますので、本当にそうした契約が存在しているかの調査は必要でしょう)
>文書にして保管している
文書にして保管されているのであればそれを確認させてもらうようにしましょう。仮に実在していた場合、どのような条項があるかを確認しておく必要があります。
>父との約束だが息子の私も引き継がなくてはならないと
お父様の一身専属的な契約であるのではないかと考えます。
>曾祖母の実家の宗派が変わることにも抵抗があるようで、頑として受け付けません。
確かに、地方で由緒ある家の場合はそうした事が間々あるようですが、この事については法律での規定が無い為に当事者間で話し合って頂くほかありません。
>公正証書遺言で強引に押し切ろうかとも思いますが
当事者間で話し合いができない、又は平行線の場合はそうした方法でも止むを得ないと思われます。
>交わされた文書が気になります
>この文書は有効なのでしょうか
既述の通り、まずはその文書を確認し、可能ならコピーを取っておきましょう。尚、仮にその文書が実際に存在していた場合でも、その契約による債権債務関係はお父様の一身に属するもので、相続の対象にはならないと考えられますが、契約の詳細が不明ですので、そのコピーを弁護士等の法律専門家に一度見せた上で相談される事をお勧めいたします。
回答者 : サイト管理人 北条たかと この回答者の詳細はこちらをクリック