返却期限の定めがない借金を返してほしいと催促されています。




両親が5年前に家を買う際、母の伯母から500万円の借金をしました。

父が長い間難病を患っていたため当時我が家には頭金となるお金もなく家を購入するなどとてもできないと言っていたのですが、伯母と伯母の別居の娘が両親へ「私は年金で月40万ももらっているし、あなたたちに500万円貸したからと言って生活に困るわけじゃない。期限は決めないから、他の借金を返済して返せるようになったら返してくれればいい。」と言って借金をさせてもらうことになりました。

貸した人は母の伯母に当たる人で、他の借金の返済を済ませてからの返済でよい、返却期限は定めなしという条件で借用書を交わしました。以後、伯母は「私の借金はいいから、とりあえず他の借金を返しなさい」と言っていたのですが、2年ほど前から伯母の娘が借金を返してほしいと両親に催促するようになりました。

伯母の娘に借金返済請求の権限はないのではないかと思うのですが「私に返してくれればいい」といったり、昨年にいたっては「娘(私です)も就職して2年になるし銀行とかで借金できるでしょ」と両親に言っていたそうです。

現在伯母は80歳を超えており、認知症になり、骨折をしたことから生活の一部に介護を要している状況になってしまったため、介護に費用がかかるからというのが伯母の娘の言い分です。

確かに状況が変わっており、契約時の内容を考え直さなければならないのは事実だと思います。

しかし当初の契約どおり先に他の借金の返済を進めているため、加えて500万もの借金を返済する余裕などありません。

その旨を何度も伯母や伯母の娘に伝えていたのですが、伯母は「私はそんなすぐに返してほしいなんて思ってない」といい、伯母の娘は「今すぐにでも返せ」と言っていました。

そして一昨日急に弁護士を通じて催告状が届きました。催告状は伯母からになっており、7月末までに返済してほしい。返済方法について円満な話し合いを望んでいる。という内容でした。

届いてすぐに父が弁護士に連絡をし、催告状の内容確認をしてあります。

私としてはそんなことはもうすっきりさせたいと考えており、私の貯金に加えて私がローンを組んで借金をし返済しても良いのでは考えています。私は公立病院で看護師をしており、貯金と借金を足せば何とか500万は作れると思います。

しかし、両親はできればそれだけは避けたいと考えています。

そこで、今回の催告状についてどう対処したらよいのか法律的な意見をいただけないかと思いご相談させていただきました。

また私は7月末という催告状の返済期限はあまりにもおかしいと思うのですが、もし期限を定められるのだとすればいつが妥当でしょうか?

(質問no.6 お名前:酒井さん 愛知県)




返済期限の無い借金の場合、返済を求められたら返済を始めなければいけません。

酒井さん、はじめまして。サイト管理人の北条たかとです。

返却期限は定めなしという条件で借用書

2年ほど前から伯母の娘が借金を返してほしいと両親に催促

返済期限を定めないでの契約は、不確定期限と言って、そういう場合、債権者が返済を求めた時に返済履行期が来るとされています。

借金返済請求の権限はないのではないかと思うのですが

返済期限の定めが無いから、返済を求められた時期に返済をしなければいけないという訳です。

契約どおり先に他の借金の返済を進めているため、

文面を見る限り、交わした契約書は「不確定期限」のものであって、他の借金の返済を終わるまで返済しなくて良い、というものにはなっていないように見受けられます。ですので、残念ですが返済の催告を受けた以上、他の借金返済を理由に500万円の借金返済を拒否する事はできません。




弁護士を通じて催告状が届きました。催告状は伯母からになっており

7月末までに返済

返済方法について円満な話し合いを望んでいる

既述の通り、返済の催告を受けた時から履行期が到来しますので、具体的な返済を始めなければいけないでしょう。

しかし、弁護士からの催告状にもあるとおり、返済方法は一括である必要はありませんので、7月末までに具体的な返済を始められるよう、毎月○○円返済していくといった話を相手方弁護士と進めていく必要があります。

7月末という催告状の返済期限はあまりにもおかしいと思うのですが

いえ、一括で返済しろといった内容でなければおかしくはありません。また「返済方法について円満な話し合いを望んでいる」とありますので、返済についても無理なく進めて行けるような内容を考えて協議していき、最初の返済が7月末を期限としていると見ておけば良いでしょう。