配偶者が離婚訴訟をおこそうと弁護士をつけました。調停に応じるか、訴訟か決めかねています。




離婚訴訟に応じるか、協議離婚か決めかねています。

相手の不貞で、別居して5年になります。娘が就職するまでと思っておりましたが、配偶者が離婚訴訟をおこそうと、弁護士をつけました。

調停も何度もしましたが、相手配偶者は来ずに代理で弁護士が来ています。今月中に調停に応じるか、訴訟か決めなくてはならない状況です。

訴訟に負けたら、離婚することになる上、財産分与で不利になりますし、協議離婚に応じようかとも思いましたが、調停員は相手方弁護士の言うこと(夫婦生活等)を信じ切っており、あなたも悪いとおっしゃいます。

そのため、協議離婚をしても、条件としては敗訴時と同じになるのではないかとも思ってしまいます。

私はどうするのがベストでしょうか。

家族構成は、24歳息子と高校2年の娘 で、私は専業主婦です。

何度も夫と話し合おうとしたのですが、相応じてくれませんでした。

別居中の生活費や養育費は振り込んでくれていますが、夫は復縁する気はないようです。

協議離婚の条件はなるべく飲むと、今のところ言っています。

(質問no.248 お名前:田中さん 千葉県)




極力、条件の良い離婚を。自身で出来なければ弁護士に依頼されるのが良いでしょう。

田中さん、はじめまして。サイト管理人の北条たかとです。

今月中に調停に応じるか、訴訟か決めなくてはならない状況です。

まずは調停に応じてみてはいかがでしょうか。仮に調停に応じても、当事者の意見がまとまらなければ不調になり、訴訟に移行しますので、応じるかどうかでそれほど悩まれる必要はないでしょう。

調停に応じた際、自分の意見が聞き入れられない事をお悩みのようですが、田中さんの意見を押しのけて調停委員が無理やり話をまとめ、離婚を成立させる事はありません。

訴訟に負けたら、離婚することになる上、財産分与で不利になりますし、

別居中の生活費や養育費は振り込んでくれていますが、夫は復縁する気はないようです

一方当事者に一切復縁する気がないのであれば、離婚を前提に話を進めるしかないでしょう。確かに有責配偶者からの離婚請求で裁判所が離婚を認めなかった事例もありますが、現在の段階で5年間の別居の事実があるのであれば、訴訟の場で離婚を防いでも、あまり意味が見出せないのではと考えます。

有責配偶者からの離婚請求が認められる為の要件

・長期間に及ぶ別居
これは具体的に何年と決まっている訳ではありません。個別的な判断となります。

・未成年の子供が居ない
基本的には未成年ですが、高校2年生の未成年が居るケースで離婚を認めたケースもあります。

・相手が金銭的につらい状況に陥らない
離婚によって経済的な問題を抱えた状態にならない事。

と、ざっくり言えば、離婚後に金銭的な問題を抱えた状態にならないよう配慮すれば認められる傾向にあるのです。

調停員は相手方弁護士の言うこと(夫婦生活等)を信じ切っており、

ご自身の主張をしっかりとしなければいけません。それが為されていないか、それが為されていた上での調停委員の態度なら、相手の言い分に信憑性があるという事になってしまいす。

因みに、調停委員は建前としては中立ですが、現実としてはそうではないケースが目立ちます。意見を主張していくにあたり、弁護士の方が場慣れしており、弁護士がついている側の主張に流されるという事も残念ながらあります。

今回のケースがどれにあたるかは文面からでは判断できませんが、もし事実と違う事を主張され、調停委員がそれを信じているなら、田中さん側も弁護士をつけて適切に対処していく必要があるでしょう。

財産分与で不利になりますし、

財産分与そのものを争っている訳ではないので、不利にはなりません。

協議離婚に応じようかとも思いましたが、調停員は相手方弁護士の言うこと(夫婦生活等)を信じ切っており

現在の段階で調停が始まっているので、協議離婚にはなりません。調停離婚という形になります。

条件としては敗訴時と同じになるのではないかとも

協議離婚の条件はなるべく飲むと、今のところ言っています

既述の通り、複数年に渡る別居の件もあり、相手方に復縁の意思が無い以上、極力条件の良い離婚を模索されたほうが良いでしょう。

何を以って「敗訴時と同じ」と仰っているかは分かりませんが、慰謝料や財産分与を争っていないのであれば、現在の段階で田中さん側が敗訴する=離婚が成立するという事にしかなりませんので、必要以上に拒否反応を示し、心配される必要はありません。

仮に田中さんの希望が「離婚しない」事にあるのであれば、相手方が離婚の条件を極力飲むと言っている以上、それ自体の実現は難しいと考えておく必要はあります。