出向先の上司から長年パワハラを受けています。この場合、損害賠償請求の時効はいつになるでしょうか?
58才の会社員です民法709条・715条違反に対する損害賠償請求の時効について教えて下さい。
H11年2月(45才)にJ社からS社に出向し、H22年3月(56才)に出向先のS社に移籍する予定となっていたが、出向先の元上司から公私にわたり長期のパワハラを受けていた。
移籍直前にはパワハラがエスカレートしたため「パワハラを止めて下さい」という社内メールを元上司に送りました それが原因となり移籍は翌日には一旦白紙撤回され、結果的には3ヶ月の出向延長を命じられ、3ヶ月遅れで移籍となりました。
J社からは移籍時期がH21年度を超えたという理由で移籍金(60才定年までの残4年間の給与差額保障)は当初の提示額から約350万円減額されました。
H22年11月にその元上司に損害賠償請求の内容証明書を送付したが応じず、翌月には移籍先S社のコンプライアンス委員会に告発したが応じなかった。今年2月に労働基準監督署に相談に行ったところJ社もS社も東証1部の大企業であるし、会社の不法行為に至る経過は明確であり証拠も十分揃ってるので「あっせん」を薦められました。
2月末に「あっせん申請書」を監督署提示し、2日後には広島労働局で受理(23-96)されましたが、10日後にS社が参加拒否したため「あっせん中止」となりました。
残るは労働審判や民事訴訟になるとおもいますが、私は3ヶ月の移籍延長時にS社の支店長から体調不良の技術管理係長の後任要請を受け、応諾し、現在もS社の技術管理係長としてS社に勤務している為に、次のアクション(労働審判や民事訴訟)を早急には起こしづらい状況です。
そこで気になっているのが時効のことです
民法709条・715条での遺失利益の損害賠償請求の時効は3年とも聞いていますが、私がこれまでとってきたアクションを考慮した場合は時効は○年○月となるのでしょうか?
よろしくお願いしますできれば労働審判や民事訴訟に関するアドバイスや、時効を延ばす方策があれば教えて下さい。
(質問no.497 12.05/16 お名前:じんぱちさん 広島県 労働・セクハラ・パワハラカテゴリ)

当サイトからの回答
少しずつ時効消滅していると考えられます。
じんぱちさん、はじめまして。無料法律相談ネット・サイト管理人の北条たかとです。
>そこで気になっているのが時効のことです
>民法709条・715条での遺失利益の損害賠償請求の時効は3年とも聞いていますが
端的に言えば、少しずつ時効消滅していると考えられます。
例えば、じんぱちさんが道を歩いていていきなり誰かに殴られ、その人物がその場でつかまった場合、被害を受けたのが○年○月○日であり、加害者も判明しているので、その日時より3年間ときっぱりと割り出す事が出来ます。
>出向先の元上司から公私にわたり長期のパワハラを受けていた。
しかし、頂いた文面を読ませて頂く限り、継続して不法行為を受けている今回の場合、最も古い被害と新しい被害を受けた日時には隔たりがある訳です。
こうした継続的不法行為の場合、それに基づく損害賠償請求の時効も古い被害分から少しずつ時効消滅していくと考えられています。(因みに、不倫による慰謝料請求の場合も同様に考えて行きます)
つまり、今回のケースの時効の起算点は、3年の消滅時効の要件である「加害者及びその損害」を知った時から進み、これは被害の初期から認識されていたと思われますので、単純計算で今日現在から遡った3年分しか請求できない※事になるでしょう。
※
厳密に言えば請求できない訳ではありませんが、請求を受けた相手方が時効を主張してきた場合は、残念ですがその分に関しては諦める必要があります。
>時効は○年○月となるのでしょうか?
今日現在を基準にするならば、今日から遡って3年より前の被害の請求権は時効により消滅していると考えられます。
>労働審判や民事訴訟に関するアドバイス
具体的な被害の内容や証拠に関して個別に弁護士さんに相談され、それに応じたアドバイスをもらう必要があります。
>時効を延ばす方策があれば教えて下さい。
今回の場合、3年間の消滅時効の部分は変えようがありませんが、時効の中断という形をとる事ができます。
ただし、時効を中断する為には今回のケースの場合ですと裁判上の請求(訴えの提起)をする必要があるでしょう。
回答者 : サイト管理人 北条たかと この回答者の詳細はこちらをクリック