勤め先の歯科医院から給与が約半年間支払われていません。未払い分をどう支払ってもらえば良いですか?
長女が昨年4月に歯科医院に就職したのですが、その年の9月から給料の振り込みがないと長女から相談がありました。
医院側は「できるだけ早く払うから。」と言っているらしく、電話をしようとも思ったのですが少し待つことにしました。その後年末になり長女が仕事から帰宅後、急に「本日で退職です。」と長女の携帯に電話があったそうです。
翌日私は医院に電話して、未払いの給与はいつ払ってもらえるのか。明日から来なくていいというのは解雇予告が1か月前でないので解雇予告手当(1か月分の給与分)も払うように話しました。
その時は医院側も了承し、本年1月までには全額支払うと約束しました。その後私でなく長女の携帯に電話があり「4月までには支払う。」と電話がありました。
4月になっても支払ってくれそうにない気がします。
また解雇後ハローワークで失業の手続きも医院側がなかなか書類をそろえてくれず、2月になりやっと手続きができた次第です。
未払い給与をどうやって支払ってもらえばいいでしょうか。
すみませんがよろしくお願いします。
(質問no.397 12.03/17 お名前:篠原さん 栃木県 労働・セクハラ・パワハラカテゴリ)
当サイトからの回答
最終的には差押さえ等の手段しかなくなると考えますが・・・。
篠原さん、はじめまして。無料法律相談ネット・サイト管理人の北条たかとと申します。
>未払い給与をどうやって支払ってもらえばいいでしょうか。
給料に限らず、未払いの債権を回収する際には幾つかの方法があります。以下、それぞれのメリットデメリットを含め解説していきます。
まず一番手軽でよく使われている手段としては内容証明があります。これは内容証明郵便を使って相手方に請求する方法です。専門家でなくても行う事ができ、費用もそれほどかかりませんが、原則的に文書そのものには法的な強制力はなく、特に今回のようなケースでは効果を見込めない(相手方に無視される)でしょう。
次に労働基準監督署に申告をし、是正の指導をしてもらう事が考えられますが、頂いた文面を見る限り、恐らく経営不振などの理由で本当に財政状態が厳しく、無い袖は振れないといった状態であると思われますので、この方法も恐らくはうまくいかないでしょう。(ただし、そうではない場合、労働基準法違法行為の是正として効力が見込めます)
本当にお金がないと仮定すると、本当に相手に何もあければ回収できないで終わる事も多いのですが、最終的には差し押さえをして給与分を回収する方法が考えられます。
今回の場合、相手が歯科医院であるとの事、そこの医院がもし保険診療を行っている医院であれば、保険に対して差押さえをする事もできますので、それを検討されると良いかと思われます。
しかし、差押さえ等の専門的な手続きは一般の方にはハードルが高く、基本的には専門家である弁護士さんに依頼して行うようなものですので、(最終的に差押さえをするかどうかは別として)一度ご相談される事をお勧め致します。
尚、先述の内容証明郵便に関しても、一般の人間が作成して送付しても効果がなかった場合でも、弁護士さん等の法律専門家が作成して送付した場合、相手方が請求通りに支払う事も多いですので、ひょっとすると内容証明を薦められるかもしれません。
特に法律専門家の場合は何をやるにしてもまず内容証明を使って相手方に通知する場合が多いですので、それにかかる費用との兼ね合いを考えておくと良いでしょう。(手続きだけを依頼したければ、他に弁護士さんが考える何か有力な手段がない限り応じてもらえます)
>4月になっても支払ってくれそうにない気がします。
残念ながら、その可能性はあると思います。もし支払う余裕があるのであれば、4月末と言わず、幾らかでも支払う事が可能だからです。
4月末まで待って、当の歯科医師と全く連絡が取れなくなってしまうような事態は避けたいので、極力早い段階で専門家の力を頼られるのが良いでしょう。
金銭的に依頼されるのがきつい場合は、扶助制度がありますので、「法テラス」という団体経由で相談をされてみて下さい。
回答者 : サイト管理人 北条たかと この回答者の詳細はこちらをクリック